もし不良不動産をお持ちであるのなら、相続発生前に、優良不動産に換えておきましょう。
優良不動産とは、売りやすく、買うにも安心な不動産です。
前もって不良不動産を優良不動産、あるいは他の資産(現金、保険など)に組み換えておけば、相続時の「分割」も「納税」も用意です。
それに、上手に工夫すれば、大きな「節税」にもつながるものです。
資産の組み換えは何年もかけてじっくり取り組むことが必要なので、ご両親が元気なうちに始めることが大切です。
相続を円満に、また円滑に進めることができるように、今から準備を始めましょう。
もしお子さんに不動産を相続させるのであれば、優良な不動産を残してあげれば、喜ばれます。
お手持ちの不良不動産は、前もって優良不動産にしておきましょう。
なにか問題のある不動産を、優良不動産とするための方法はたくさんあります。
●たとえば、借地権や抵当権など、なにか権利関係の問題があるのなら、自分できれいにしておきましょう。
●土地であれば、境界を確定し、越境も解消しておきましょう。
●道付けが悪くて、建物を建て直すことができない敷地なら、お隣の方からすこし土地を譲ってもらって、きちんと接道させておきましょう。
●大きな土地であれば、「広大地」として評価額を下げられるか専門家に見てもらいましょう。
●いずれ分譲用地として売却するつもりの大きな土地なら、自分で道を入れたり、分筆したりして、将来、容易に売却できるようにしておきましょう。
●建物であれば、アスベスト除去や耐震補強の工事は、親の代のうちにすませておきましょう。
●ご自宅の点検には、日本ホームインスペクターズ協会公認ホームインスペクターによる、弊社の住宅診断(ホームインスペクション)を利用して、痛み具合や不具合を調べ、必要があれば修繕しておきましょう。
●空き家があるなら解体し、更地にしてしまいましょう。
●アパートの空室が増え、賃料が下がっているのなら、なにか対策を打って、収益率を上げておきましょう。
●大規模な改修やリノベが必要なら、思い切ってやってしまいましょう。
●稼働率の下がった駐車場があるのなら、他の活用方法を考えてみましょう。
もちろん、不必要な不動産なら、思い切って売却し、換金してしまうことも、生前における資産の組み換え方法としてたいへん有効です。
当然のことながら、現金化しておけば、分割も納税も簡単です。
問題のある不動産は、いざという時に、処分や換金が難しいものです。
相続が起きてからでは、対応や交渉も大変です。
相続発生から相続税申告までの期限は、わずか10ヶ月しかありません。
時間に追われてしまうので、足もとを見られて、買い叩かれ、安く売らざるを得ないことがほとんどです。
もし相続発生後にしなければならないことがあるのなら、相続まで引き延ばすことなく、生前に、ご自分でひとつずつ片付けておきましょう。
手間や費用の負担を、お子さん世代に先送りしてはいけません。
当社では、「生前準備」にとどまらず、「生前実行」まで済ませておくことを、つよくお勧めします。